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めしの一のレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
3.7
成瀬巳喜男監督作品

倦怠期にある夫婦がささいな出来事から次第に亀裂を深めていく様を描く

夫婦間にある微妙な気持ちの揺れがユーモアを交えながらしっとりと描かれ、じわじわ『めし』と言うタイトルが効いてくる秀逸な構成
これぞ古き良き映画という感じがするように、互いをいたわる気持ちや思いやりの大切さが、匂い立つように画面から伝わってくる素晴らしい演出

戦後間もない中でも生き生きとした人間模様
平凡な毎日がいかに幸せであるということを気づかされる
本作は成瀬監督らしいドロドロ感はあまりなく、当時の女性の幸せを見事に映像に落とし込む

なにより原節子の繊細で品のある演技は格別に良かった

〈 Rotten Tomatoes 🍅-% 🍿87% 〉
〈 IMDb 7.7 / Metascore - / Letterboxd 3.8 〉

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