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めしのyutaのレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
3.8
主演、原節子。監督、成瀬巳喜男。原作、林芙美子。監修、川端康成。この豪華布陣でがっちり固めたのに、タイトルが「めし」。
これに惹かれて鑑賞しました。

だらしない男、本音を言わない嫌味な女、倦怠期を迎えた夫婦、音楽の風流さ、戦後の大阪の街並みや、人々の暮らしぶりの記録的映像。ざっと思い返しただけでも見所盛り沢山で、この時代(だからこそ)にこんな面白い映画あったのかと、驚嘆しました。
序盤は、主役となる夫婦の普遍的な暮らしぶりや、その時代大阪の世情などで、若干飽きかけましたが、中盤から姪っ子が大阪に来てからは、話が急速に進み、そこからの話のテンポの速さが昔の映画と思えないほど良くて、面白かったです。

ラストは綺麗すぎるかなとも思いますが、この映画にはその方が合っていたような気がします。
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