ヤズカシバド

24アワー・パーティ・ピープルのヤズカシバドのレビュー・感想・評価

3.3
主人公のトニーのキャラクターがイマイチ掴めきれないんだけど、そこが良い。「これは自分の物語ではない」って言ってる割には自己顕示欲が強くて、有名になりたい欲が強い。しかしそうかと思えば義理堅かったり気が弱い部分もあったり。すごく理想が高いんだど、自分には才能があると過信しすぎていて、そのギャップをうまく埋めることができないでいる。そんな普通の人があの時代のカオスに飲み込まれていく様子は、観ていてとても興奮した。正直変人しか出てこないんだけど、あれがほとんど実在する人物だと思うと笑えてくる。たたイギリスのニューウェーブ〜セカンド・サマー・オブ・ラブ辺りに興味がない人だとあまりピンとこないかもしれない。映画というよりも、トニーの作ったすごい主観的なドキュメンタリーを観てる感じだった。

【再】