「録音してるんだ 静寂を」
"マッドチェスター"を牽引したレーベル、ファクトリーの栄枯盛衰を描いたお話。
自分はその昔バンドやらDJの真似事やら色々やっていたこともあり今なお音楽好きを公言して憚らない訳だが、恥ずかしながら本作で中心となるJoy Division(現New Order)、Happy Mondaysやなんかは華麗にスルー。ていうか世代的に後追いってのもあるし、今さら聞こうという気持ちも起こらず現在に至るわけだけれど、本作を観てちゃんと聴いてみようかねえという気持ちになるほど彼らのサウンドは色褪せることなく輝いていた。
まあ別に音楽云々を抜きにしても一つの時代の始まりから終わりまでを描いた青春ものとしてグッとくるものがあったし、ラストシーンの全てが終わった後の屋上で上物のマリファナを回して吸う駄目な4人を観て、マッドチェスターは終わるべくして終わったパーティだったんだと思うと同時に最後までグダグダな彼らが愛おしく感じさえもした。
