恒例一人終戦記念日映画大会。
1959年。大映作品。
脚本、和田夏十。
監督、市川崑。
キャスト、船越英二、ミッキー・カーチス、滝沢修他。
NHKのドキュメンタリーで、
英国軍の捕虜になった日本人将校の分析の記録が公開されていた。
その分析によると、
日本人の高官は、
道徳的な過ちを認める勇気に欠けている。
ト云うモノであった。
なるほどト思った。
その結果がこの作品の主人公を産み出したンだな、ト思った。
そして、その悪習は2022年の今も続いているように思う。
果たして、その原因は何ンなのだろう?
日本人の持つ遺伝子か?
はたまた日本の教育制度か?
ワタシには分からないけれど、
この原因が解明、修正されない限り、この悪習は未来永劫続くンだろうなあ…。
ト、思う。
さて、本編だが、
何故、市川崑監督がこの作品を大映で撮ったか分からないが、
もしコレが東宝作品だったら主人公は仲代達矢さんだったに違いない。
共演者も東宝のおなじみの顔だったに違いない。
だったら、ワタシの共感度ももっと上がったのに、
ト、正直、思った。
戦争をまたは戦場をカッコ良く描かない原作の大岡昇平さんをはじめ、
スタッフ、キャストは、
道徳的に勇気ある人たちだと思った。
冒頭から病弱の主人公に向かって、
上官は死んで来いト命令する。
このエピソードがもうすでに戦争の理不尽さの全てを語っている。
後は主人公がどうするか?
主人公の明確な目的は不明だが、
とにかく主人公は、本部を後にする。
その後は主人公が体験する地獄のロードムービー。
カッコ良さの欠片もない。
が、ユーモアはある。
それが人間らしさか?
ミッキー・カーチスさんが抜群に良い。
今も良いけど、この頃も良かったンですね。
おみそれしました。
コンビを組む滝沢修大先生も良い。
このコンビを考えたキャスティングディレクターは凄いね!
個人を通して戦争ト云う巨大なモノを見つめるには抜群に良い作品だと思った。