心に病を持ちながらも芸術的才能を開花させ、ウィーン精神病院の敷地内にある「芸術家の家」で暮らす人達を追ったドキュメンタリー映画。
各々描く対象や方法は違い、大胆過ぎるほどエロティックな絵を描く人、空間恐怖症でひたすらに細かい絵を描く几帳面な人、キャンパスを飛び越えて自身の中で神格化された母親を壁や天井に描く人など本当に個性豊か。
彼らは、外出を「遠足」と呼び、この映画では彼らの個展が開かれたプラハへの遠足が写し出されている。
もちろん彼らの絵は、普通の画家の絵とは違い、一見「ラクガキ」のようにも思える。しかし、彼らは自分達が評価されるために絵を描く訳ではなく、ただひたすらに創作活動を楽しみ、それを生きる糧にしている。
エゴから解放された彼らは幸せだ。