MARIASAKURAI

ヒックとドラゴンのMARIASAKURAIのレビュー・感想・評価

ヒックとドラゴン(2010年製作の映画)
3.8
とても良かった。キャラクター設定で、これは展開が見えるなぁと思っていたものの、良い意味で裏切られたし、裏切り方も控えめかつ優しく、そして納得がいく。アニメでありながらもラストシーンは妙に現実的で良かった。「動物と人間の在り方」これって結構難しい。ありえへんやろ!ってぐらいの仲の良さもおかしいし、全く違う関係として据えてしまうと、それは思いやりの無いものになってくる。たくさん考えての結果という感じで美味かった。映像や表現も良くて、特に、ドラゴン達がそれぞれの特徴に合わせた独特の動きがかっこよかった。なめられてる奴が英雄になるアニメはたくさんあるけど、これはその中でも良い意味で違う。

あのドラゴンボスの存在がとても大きい。物語も成り立たない。けど、自分はあのドラゴンボスを殺して終わり、ではなくその後どうしたか、みたいなところまで説明が欲しかった、というか、普通のドラゴンも理由があって食料を取っている。という描写が物語の中にもあるなら、ボスだって何か理由があっても良いはず。このままでは少しかわいそうというか、まるで悪者を倒すだけのゲームに思えてくる。ラストシーンでのヒックのあれみたいに現実的な部分があるなら、、、と思った。
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