随分前に一度鑑賞した事があって、その時はそれなりに面白かった印象がありました。でも今となっては内容もだいぶ頭から抜け落ちていたので久しぶりに再鑑賞。
70年代を舞台に、モノの大きさしか取り柄がなかった主人公が、ポルノ映画界で一躍スターダムになるも、時代の流れと共に落ちぶれてしまう。しかし色々ありながらも最後には再生する物語。
ストーリー自体お決まりな流れでありながらも、やはり面白さはあります。それに加えて長回しを多用したカメラワークの凄いこと凄いこと。
特に冒頭の登場人物を紹介しながらの長回し、後半の浮気現場への銃撃の長回しはお見事。時代を彩った名曲の数々に、役者陣がとんでもなく豪華。
マーク・ウォールバーグ、バート・レイノルズ、ジュリアン・ムーア、ヘザー・グラハム、ウィリアム・H・メイシー、ドン・チードル、フィリップ・シーモア・ホフマンと、残念ながら現在既にお亡くなりになっている方もいますが、今見ると凄まじい面子が揃っている事に驚き。
ただのポルノ映画の舞台裏を描いているだけでなく、登場人物それぞれの挫折と再起をかけた物語であるのも良いところです。
十数年前の初見時では「何となく面白かったねー」くらいの感想しかありませんでしたが、当時では気が付かなかった多くの拘り抜かれた要素のおかげで、この作品をまた違った目線で楽しめました。