タカシ

泳ぐひとのタカシのレビュー・感想・評価

泳ぐひと(1968年製作の映画)
4.1
『海パン一丁でも主演は出来る』


CS放送、ザ・シネマの企画『町山智浩のVIDEO SHOP UFO』の一作。

バート・ランカスター扮するネッドがニューヨークの高級住宅街にあるプールを次から次へとつたい泳いで行き、自宅を目指す姿を描く、あらすじだけ聞いてもなんだかわからない、まさにカルト映画の名にふさわしい一作。

注意したいのは、こっそりプールに忍び込んで泳いちゃうぞ!みたいなお茶目なストーリーとはまったく違うのです。
プールにはそれぞれ立派な家があってそれぞれリッチな住人がいて、ネッドはそれぞれと知り合いなのです。

冒頭登場してエンドクレジットが出るまで、主演のバート・ランカスターはずっと海パン姿。
筋肉ムキムキのランカスターは明らかに同年代のなかでも一段スペックが高くいわゆるリア充なのだが…

という風に何故彼はこんなことを始めて彼はどういう人なのか、をたどるある意味ミステリアスな作品。
ただ観ても十分面白かったのですが、
町山さんの解説つきで観ると改めてなるほどと思うのです。

とにかくバート・ランカスターがすごくて、異常にマッチョで日に焼けていて明るく少年のような、まさにザ・アメリカンというような感じなのです。
明らかに年相応ではないのですが、これがストーリーにもバート・ランカスターの個性にも深く関わっているようで、面白かった。

ちょっと変わった映画が観たいという方に是非観て欲しい一作。
CS(ザ・シネマ18.04.06録画)にて。18.04.15
2018#041
タカシ

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