Coordi

八日目の蝉のCoordiのレビュー・感想・評価

八日目の蝉(2011年製作の映画)
3.8
『その子とは赤の子』

個人的に前作鑑賞した映画「ミリオンダラー・ベイビー」に引き続き、こちらの作品も難しいテーマだなと感じます。

そもそもなぜ、難しいのか。
それは俗にいう3次元の世界、物質的な、また視覚的ともいうべき世界では簡単に割り切ることができないからなのかな、、

と個人的にあやふやな解釈で今を生活してくのです。

誘拐され育った子供のはじまりは、ちょっとしたイタズラな切望からうまれたものだったのかもしれない。

しかし、気がついたときには、それはとても重く重く。
もうこの形のない重いものを背負って生きていくしかないのだと。

幸せと思える切望だったものが、実際たどり着いたと思った瞬間でも。

その重さが軽くなるどころか。

もう目指すべき優しい風を探せない自らを感じとっていく。

赤の子。

それは血のつながりはないものの。

それでも、赤の子として映し出された写真には、

受け継がれていく愛の誕生と共に涙があふれることに。
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