率直に言って、冗長な雰囲気映画だと思った。
何を見せたかったんだろう。
喪失?慈しみ?
人のこじれや、ねじけ?
最初に自己都合で誘拐してるからなあ、、
「なんじゃそりゃ」と思う場面が多すぎる。
永作博美の役がかおるを可愛がって、かおるが懐くほどに、永作博美の私怨がはらされるという構造になっているのが気に入らない。
永作博美の役に母性があるなら、かおるの実の母の気持ちと、後のかおるの気持ちを想像できないはずがない。
カルト村とかそうめんとか、ノイズも多い。いちばん見せたいものは何だったんだろう。
かおるの感情に軸を置くとするなら、もっと違う描き方があっただろうとも思ってしまった。「怒り」とかと違って、雰囲気以外はぼやっとした印象だった。
さらに言うと、こんだけ長くするなら、きっちり伏線を張って引きつけてほしい。ダラダラとした展開で、その場その場の感情描写の垂れ流しで一貫して寄り添えるような軸が見当たらない。残念。