Shu

ワイルド・バレットのShuのレビュー・感想・評価

ワイルド・バレット(2006年製作の映画)
5.0
この映画は東京でたった2館でしか上映されてないのが考えられない。
タランティーノが絶賛してるって聞いてまぁそんなに期待しないで観たんですがいやぁ~やられた!
お話は…
マフィアの組織に所属するジョーイ(ポール・ウォーカー)。
彼は、仲間と麻薬取引の最中に乱入してきた警察官を射殺したトミーから、 その拳銃の始末を頼まれる。
ところが自宅の地下に隠しておいたその拳銃を ジョーイの息子の親友オレグ(キャメロン・ブライト)が盗み、 彼を虐待する父親に発砲してしまう。
しかもこの虐待父親というのがロシアン・マフィアのボスの甥。
ジョーイは消えた拳銃を追ってオレグを必死で探しまくる。
彼はその銃をネタにゆすろうとする悪徳警官、そしてロシアとイタリア双方のマフィアから追われるハメとなる。
盗まれた一丁の銃をめぐっるたった一晩の話。
この一晩にすべてが凝縮されてて全編緊張感の連続。
まず導入部分が惹き込まれる。いきなり緊迫したシーンがあっかと思うと 「その18時間前」なんって テロップが入って時間が遡り密売の取引現場で銃撃戦。
よくあるっちゃよくあるがもう鷲掴み!
あぁ~もうちょっとで拳銃に手が届くのに~~!の引っぱり具合の連続が最高でした。
アクションの見せ方が実に上手いし映像も凝ってて面白い。
と思ったらエンドクレジットに三人の巨匠に捧ぐっとある。それは、 サム・ペキンパー、ウォルター・ヒル、ブライアン・デ・パルマ。
なるほど、この三人の影響なのか。凝った映像表現も納得。
主人公はポール・ウォーカー扮するジョーイなんですが私の中では拳銃盗んだ少年オレグだった。
義理の父親に虐待され、ずっと無表情の少年オレグ。
それはラスト近くなるとおそらく理解してもらえるんじゃないかな。
この映画実は原題が「RUNNING SCARED」っていうんですがおそらく主演がポール・ウォーカーなんで配給会社のボンクラが勝手にワイルド・シリーズにしちゃってるのが気に入らん。
まぁよくあること。プリティーなんたらっていうシリーズとか…
とにかくこれはアクション好きだけじゃなく広くススメたい!

(2008年10月22日レビュー転載)
Shu

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