Aika

イレイザーヘッドのAikaのレビュー・感想・評価

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)
3.4
ずっと観たかった作品。
なので劇場でかかると知ってわざわざ新宿まで行ったけど、ドス黒い得体の知れない液体を頬にべったりと塗りたくられたような気分になりました…

これはもう意味なんてわからなくてもいいんじゃないかと。
不条理な悪夢に耽溺し、全てを吸い取られ、劇場をフラフラしながら出て行けば。

それにしてもこれが脳内なんてデヴッド・リンチやべぇ…とついWikiで犯罪歴がないか調べてたら(なかった)若いときに恋人が妊娠して結婚した経験が今作に繋がったとある。
えっ!と言うことは予期せぬ結婚はリンチの脳内でこんなことになってたってこと!?妻子生きてる!?(生きてる)

でき婚の気まずさから妻の実家での晩餐会はあんな風に見えちゃったのかな…
そしてあの赤子もね、初めて見たときはそれはそれは衝撃的でした…これ未熟児ってレベルじゃないじゃんって。

でも見慣れれば縦型ETみたいで愛嬌があるし、パパが部屋を出ようとすると泣いたり病気で不機嫌になったり、挙動は普通の赤子。

なのにあの仕打ちはない。そしてもりもり出てきたモノは何なんだ…あれが私は一番精神的にダメージをくらった。赤子…!

そしてほっぺふっくらちゃんは天使だったのか悪魔だったのか…意味はわからなくていいと言いながら帰りの電車の中でずっとあーだこーだ考えてた。

これは5年周期くらいでまた観たい。こうしてレビューを書いてるとまだ頬に何かがこびりついてる感覚がするから、しばらくは観たくないけど。

この作品を観たときのリンチ妻と、劇場ガラガラだったのにあえて一番前のど真ん中の席で観てたおじさんの精神状態が心配になりました…

【デヴッド・リンチの映画】にて

259/2017
Aika

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