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イレイザーヘッドのmotoietchikaのレビュー・感想・評価

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)
3.8
吹き出す血と体液、生まれてきたのはエイリアンのような新生児。こんな悪夢的な出産シーンがあるか……。全体にわたって肉体や生命に対する忌避感のようなものが満ちていて、悪魔的。

精液×脊髄×胎児×消しゴム付き鉛筆を重ね合わせる想像力が気持ち悪い……。

ざっくり内容は昔の女に妊娠を告げられていきなり結婚することになる男の脳内ノイローゼ、みたいな感じ。

妙な間の悪さがいい。それとぶつ切れのノイズ。
とことん悪趣味でありががら、不思議と露悪的ではない。リンチにとってはファンタジーである以上になにがしかの真実を描いているのだ、ということは感じられる。

こんなにグロテスクな作品なのに抱擁エンドなところが最高。
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