やし

キングダム見えざる敵のやしのレビュー・感想・評価

キングダム見えざる敵(2007年製作の映画)
3.7
「奴らを皆殺しにする」


オープニングから衝撃のテロシーンで始まる本作は、もちろんフィクションであろうが、「現実の話ではない」と言い切ることは決してできない緊迫感を浴びつつ、教科書には載っていない中東【サウジアラビア】という国を学べる良作でした。


サウジで起きたテロ事件で同僚を殺されたFBIのフルーリー(ジェイミー・フォックス)は、現場での捜査を嘆願するが政治的な理由で一蹴される。
ある権力者に頼み込む("脅す")という非正攻法で5日間のみ、しかも4名の少数で現地入りするも、今度は現地の縛りでまともに捜査ができない。

そんななか、フルーリーたちは現地の一部の警察官との協力を得ながら、王族との巧みな交渉、地道な捜査で犯人に迫っていく。

「明日はルールが変わりますよ」がシビれる。



街中で突然、銃撃戦になる…というのは映画世界ではよくあることだが、それが現実にあったらたまったもんじゃない。

だが、世界には"そんな現実"が日常的にある国が存在するんだよね。


日本で普通に生活していたら、知らないままの"リアルな世界"を【映画】というつくりもので垣間見ることが出来る。

……皆さん(filmarksユーザー外)、映画観ようぜ。




後半、強制的に帰国されそうになりながら車で襲撃を受けるシーンからのエンディングまでの緊迫感ったら…。
「"握手"がカギです」


世界の"闇"を示唆するあのエンディングも嫌いじゃない。
やし

やし