ひでG

暗殺者の家のひでGのレビュー・感想・評価

暗殺者の家(1934年製作の映画)
3.5
またまたヒッチコック帰り現象💦

話の展開や見せ方に納得がいかない作品の後、旧作、特にヒッチコックが観たくなる現象、、

社会派作品などを観た重い空気の後に、
ラブコメが観たくなる「ラブコメ現象」も私にはあります、、😅

本題の前に、Filmarksの、ヒッチコック旧作の紹介絵柄、何とかなりませんかね、、、😅

1936年、イギリス時代に作られた初期の作品。

ウキペディアによると、
トリュフォーとの対談の中で、
本作のリメイク作「知りすぎていた男」
との比較で、

ヒッチコック自身が、
「最初は才能あるアマチュア作品、2番目はプロが作った作品」と称したらしい。

確かに、まだ30代。ハリウッドデビューの前、スリラー中心に撮っていた頃の一本で

尺が短いこともあり、話がゴテゴテしていて、「バルカン超特急」や「三十九夜」などと比べると、やや統一感と映画としてのスムーズな流れに欠ける気がします。
(例えば、娘を○○されている緊迫感とか
教会で○○を投げ合うコミカルさが不統一だなあ、など)

でも、あの有名なオーケストラの場面の
短いショットの連打によるサスペンスの
仕上げ方とか、

オーラスの屋根のシーンの追うものと追われるものの撮り方とか、

悪役ペーター・ローレの不気味さとか 

これらがやがてあの名作たちにつながってかいったんだなと思うと、ワクワクして鑑賞することができました。

途中に睡眠術のシーンは、ヒッチコックの遺作「ファミリープロット」に繋がっているのかな、とか

この当時から、階段や影の見せ方が上手いなと、想いを、あちこち巡らせて観ました。

「知りすぎていた男」がまた観たくなりました。
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