MiYA

EAST MEETS WESTのMiYAのレビュー・感想・評価

EAST MEETS WEST(1995年製作の映画)
3.5
遣米使節団のサムライと忍者が西部劇のガンマンと対決。このケレン味あふれる設定は実に魅力的。でもサムライが刀で弾を弾き返すような(?)痛快なアクションを期待したら、ちょっとガッカリ。せっかく真田広之を起用してるのに(「ラストサムライ」の前にこんな似たような役を演じていたとは)、アクションシーンはわりとおとなしい。ストーリーも、真田広之と竹中直人による追跡と復讐の物語でよいはずなのに、途中からアメリカ人やインディアンの助太刀が大挙登場して、随分フォーカスがぼやけしまいます。何より解せないのは、サムライ役の真田広之は早々にマゲを切り落として洋装になっちゃうこと。西部劇+サムライというビジュアル的な面白さも早々に消え失せます。

結局岡本喜八監督は、西部劇の世界にサムライを放り込むカルチャーギャップを描きたかったのではなく、単に西部劇を撮りたかったのかなぁ。

忍者役の竹中直人はさすがの面白さ。結局死んだふりをするしか芸がないというw

余談ですけど、本作を観てすぐに連想したのはユニコーンの「ヒゲとボイン」のミュージックビデオ(91年)。西部劇の舞台で侍がガンマンと戦うという設定は一緒。でこの映画のクライマックスの舞台になる町の名前は「ユニコーン」でしょ。偶然の一致とも思えず、岡本監督がユニコーンのビデオを観てインスピレーションを得たという可能性はないのでしょうか。
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