かつきよ

プリンセスと魔法のキスのかつきよのネタバレレビュー・内容・結末

プリンセスと魔法のキス(2009年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

大変申し訳ないけど、ここ最近で見た映画で一番つまらなかったです。。。

念のため!この映画好きな人はこの先の感想読まないでください!

大丈夫な方だけどうぞ!
↓↓















いろんな人に見て欲しい映画は数あれど、見て欲しくないと思ってしまう映画はそうそうないですよね。私にとってこの映画がそれになってしまいました

最近低評価映画がちらほらあったけど、それは好みの話であって、まあ好きな人は好きなんだろうなとか、クオリティは高いなとか、そういうリスペクトはありました。
こちらの作品は正直、誰がいいと思うのかわからない。
他のディズニープリンセス映画に比べて優れているところが一要素も見当たらないどころか、個人的にはなんで?と、理解できないところだらけ。
つまらなかった以前に、見ていて終始恐怖を感じて悲鳴をあげていました。
本当に恐怖で言葉が出ず、鑑賞中は悲鳴をあげるか黙るかのどちらか、、、一瞬も気が抜けず、絶望の時間でした、、。
本当に怖かった。。。
盛り上がりもイマイチわからず、最後まで見たところでどこが一番の見せ場なのかよくわからない。。

絶賛する記事を読んだことがあったり、filmarksの評価も高いので以前から気になってはいました。隠れた名作なのでは?そんなことを思っていましたが、「名作は隠れない」そんな言葉が聞こえてきそうなほどに恐怖の作品。。

五分の一ほど鑑賞した時点で全く面白くなる気もしなかったですけど、本当にその不安のまま。
むしろ、五分の一ほどの所で止めておくべきだった、そこがまだ一番マシというか
そこから悪化し続ける。
なぜ引き返せなかったのか
最後まで見てみよう、ここまで見たから最後まで見よう、そう言った心理がありましたが
それは心の弱さだなと思ってしまいました。

何から話せばいいのか???
まず、音楽は、数ある残念ポイントの中でもまだマシな方。可もなく不可もなくって感じでした
ニューオリンズが舞台ということで、ジャジーで古典的なノリのクラシカルな音楽
ディズニープリンセス系の王道な感じではなく、なんかテーマパークミュージックとか、カントリーぽいなと思いました。どこか懐かしい感じはするけど、それゆえに新鮮さはないというか、、、
最終耳に残ってるような音楽はひとつもなかった


悪い!とまではいかないけど、音楽も方々で絶賛されてるけど全くわからない?
ただ、ここら辺の感覚の違いは、完全に好みかなとは思います。

唯一ヴィランの曲はまあまあよかったかも、、、


アニメーションに関しては
ひっさびさにディズニーアニメーション見たなって感じでした。最近は3Dだから
でも、なんか
ぬるぬる動くし
すごくディズニーらしいんですが
めちゃくちゃ懐かしいんですが
、、、なんか惹かれない
カット割演出アニメーションアングルどこをとっても全然惹かれない、、、
止め絵一つ一つに関しても、洗練さが足りない
なんというか、ディズニーのめちゃくちゃファンの人が作った限りなくディズニー作品に近い偽物って感じてしまいました
なぜ??????????

シンデレラとか白雪姫とか、もっと古い作品のアニメーションの方が不朽のインパクトを感じるし、
純正のディズニーの香りがしますよね
あの繊細さはどこへ???

ファンメイドの偽物感がしたのは、作品の全体的な雰囲気にも起因するかもしれません
それこそシンデレラとか、美女と野獣とか、昔ながらのディズニーアニメの雰囲気が片っ端から入ってた気がします。そしてアニメーションとか雰囲気自体も、レトロなディズニーアニメーションに寄せてた気がするのです
原点回帰というか、古き良きをめちゃくちゃ取り入れた感じです
どのシーンを見てても、●●っぽい!と過去の名作映画を思い出します
しかしリスペクト、オマージュというにはどれも中途半端で
内側からの取り入れ、生かし、という感じではなく、ごた混ぜコピペな感じがしてしまったのです。
雑な混ぜ方というか、、、原点回帰ってこういうことじゃなくない?っていう

あとは色彩が全体的に汚くないですか??
色彩だけじゃない、演出も、雰囲気も、どこか汚くてばっちい、美味しそうじゃない、くすんでるし、澱んでるし、埃っぽいし、小汚い、そんな印象が、、、
本当にディズニーなのかな?と疑わしくなるほどの不潔感、、、
ディズニーアニメに共通する清潔感が、劇中を通してどのシーンにも全く感じられませんでした

同じ自然を描いた作品でもターザンとかライオンキングはもっとジューシーだったり、実際は汚れてて汚いだろうなって場所にも魅力があった
退廃的だったり、活動的だったり、風景とか自然が生きてる感じがした
息吹を感じた、、、
でもプリキスはそうじゃない。。。なんでこうなったの?

今回の宣伝文句で見た要素であった黒人のプリンセス
逆に黒人の人に失礼では?と思う
雇い雇われのお嬢様と主人公の身分の違い、夢を待つ努力家、ディズニー初の職業持ちプリンセス?全部面白そうな設定
なのにオチの付け方が全部ひどくないですか?設定全く行かせてなくないですか?殺してませんか?

黒人であることに関しては言うまでもなくその意味がないですよね?
この映画、白人でもなんでも成り立ちますよね?
ディズニーが黒人のプリンセスを作るって言うのに、ならではのストーリーに気合を入れなくてどうするのでしょうか?そこまで追及してくれないと意味がないですよね
むしろ特別扱いしてないから、自然なこととして描いてる、そうならまだよかったですが、それにしては序盤でのティアナとシャーロットの対比や立場の対比は明らかに白人と黒人を意識していますよね?
しかしそれにしては、当時あった黒人差別などは物語に取り入れないので、深みが足りないし、この設定に全く向き合えていない気がします。
差別を描け!と言いたい訳ではないのですが、この設定の差し引きは製作者は何も考えなかったのかなと思うのです。

金髪のお嬢様の方、シャーロットは最終的にキャラはすごく好きになったけど、病気かな?って感じで喋りに圧があるし、何より顔が怖いんですよ。
四白眼、ラリ顔?顔芸が怖いです
ニモに出てくる水槽を掻き回す子供とか、あれに通ずる怖さ。明らかに意図して怖く描いてる気がしたので、最終的に敵役になるのかと思ってました。しかし、蓋を開けてみると癖は強いけど友達想いのとてもいい子。だとしたら、描かれ方に悪意を感じてしまいました。
目が離れてるし
動きとか反応一つ一つが少し異常で、何かするたびに恐怖
悪意がないからいいキャラだと思えましたが、思想とかは冷静に病的ですよね
真実の愛といいつつ王子様だったら誰でもいいみたいな、破綻していて病的な恋愛観だし、、、
真実の愛を見つけた友達の彼に、助けるためとはいえキスしまくるし、、、いや、カエルのままでもいいっていってたじゃないですか。他の人とキスするくらいならカエルのままでもいいってことじゃないの?空目の前で聴いてたのに?倫理観どこいった??
従来のヒロイン像を超えてティアナをヒロインにする構成なのは面白いと思うけど、それにしては従来のヒロイン像の象徴?であるシャーロット役が病的すぎる
これは誰が見ても明らかにヒロインではない
誰の目に見ても明らかなプリンセスを超えてプリンセスにならなきゃら感動がなくないですか?

王子も軽薄で全然好きになれない
最後まで軽薄ですよね
良さはどこ???????????????
魂はどこ?ディズニーヒーローの魂ありましたか??1ミリでも

最近だとフリン・ライダー(ユージーン)とかも軽薄だったけど、真実の愛とかかっこよさと説得力がありましたよ。
今回の王子は結局最後ハッピーエンドみたいになってるけど、勘当されるまでに至った難のある性格は何にも改善してなくないですか?少なくともそういう描写はないですよね。物語を通して育まれたものが真実の愛だとは感じられない。説得力がないんです。アナ雪でいえばハンスみたいなもんでしょ?ハンスにしか見えない。
最終的に真実の愛(家族愛)に勝てなかったスヴェンの方がより真実の愛に近かったと思うけど、、、
古典的な「王子様」像に対するアンチテーゼだとしたら、アナ雪やラプンツェル、昔の作品だとしてもアラジンなんかがこれに成功していました。王子様じゃなくても、あるいは王子様らしくなくても、ディズニーヒーローとして共通する魂を持っていた。
今回の王子様はただ従来の王子像をいわば破壊しただけ。魂まで破壊されちゃってて、すっからかんになっている
とてもプロの仕事とは思えないキャラクタリングです、、

真実の愛なんて感じられなかったですよ、、、
吊り橋効果じゃないでしょうか
そういう意味では昨今、例えば魔法にかけられてで批判されたご都合主義の王子とプリンセスの不自然の愛の真骨頂に思える。

古典の悪習の骨頂。。。

仲間になるワニはまあまあかわいかったけど
蛍?とか抜けっ歯で清潔感がない浮浪者みたいなデザイン。ディズニーって動物も人物ももっと愛らしくて清潔感あったじゃないですか
虫だろうと、なんだろうと
なんであんなにどのデザインも気持ち悪いの?カエルも、もっと愛らしくできたはず

舌をふんずけたり絡まったり、そういう演出も全てが気持ち悪いし不快ですし、、、
何処か不気味
虫食べるとか
ちょっとならいいんです
一つ一つは許容範囲です
でもあまりにもそれが積み重なりすぎる
鼻にはまって出される蛍とか
鼻くそまみれで汚いですよ、、、
食欲とか減りますよ、見ていて、全然食事楽しめないですよ
ディズニー映画って家族団欒でお菓子とか食事とかしながら楽しめる程度の品性がなくていいのですか??そうじゃないちょっと下品とか汚いシーンがあってもいいとは思うけど、この作品は全般不潔感が、拭えないのですが
ねばねばとか粘液とか
思い出しただけで気分が下がります。

カエルの王子様もどこか愛らしくないし
プリンセスもカエルになるのはびっくりしたけど、2人のデート全然ロマンチックじゃない
、、、なぜ

悪役もいろんな作品の焼き直しっぽい
新鮮さがない
目的がよくわからない
同情も嫌悪も、なにもない
ただ、ブードゥーがモチーフなのはよかった!!!です!
シリキウトゥンドゥ思い出しました。
意識したのかな?
デザイン的にすごく刺さったので、そこはすごく好き。子供には怖いかなと思うくらいトリップしてましたけど
ブードゥーって子供向けにしては禍々しすぎません?笑
勧善懲悪というよりは、自滅に近かったですし、、、笑笑

あの、、、!そんなことよりですよ
ストーリーに関しても物申したい
むしろここが一番物申したい

努力家のプリンセスが努力して勝ち取る話
そうであったならまだよかった
悪役が結局世の中金金いってて、執拗に金金いってて、えーなんかそういう話なのか?って思ってたんだけど、最後それ否定してなくないですか!?
むしろ王子と結婚して財力に物を言わせて夢叶えてないですか??え?
一度破綻しそうになった契約、他の人に売ろうとしてた不動産屋さんの判断は至極真っ当。頭金だけでこんなに努力する主人公には無理だって見切ったのは正しいですよね。
人には人の身の丈にあったものがある。そんな真っ当な2人に認めてもらったならともかく、それは努力と誠実さで勝ち取ったものではなくて、ワニを使って脅して手に入れた土地ですよね????はんんん?む???お金は払ってます?でもそれ玉の輿で手に入れたお金ですよね??????

せっかくのバリキャリ、努力家のすごくいい子のプリンセスなのに、夢を叶えた方法にその要素全く生かされてなくないですか??、???あ??????

なんなら、プリンセスになったというのも、「王子の妻になった=プリンセス」って明言されてるし。??????

シャーロットがプリンセスだって言われてたのも仮装大会の間だけ
仮装でプリンセスになればそれがプリンセスの定義でいいのでしょうか?

最初ティアナのキスが効力なかったのは真実の愛がなかったからとか
最後は真実の愛が芽生えてたから効力のあるキスだったとか
プリンセスとは仮装とか王子の妻であることじゃなくて、誰もがプリンセスだと思える純粋で真っ直ぐで愛に溢れた心のことなんだとか、ベタだけどそういうのじゃないんでしょうか?
そういうの全くないどころか、むしろ逆言ってるますよね?????
プリンセスは完全に条件でなるものだって、曲解してるのかもしんないけど、この映画見たらそうとしか捉えられない構成してないですか??だってちゃんと否定してくれてないし、むしろ肯定してる感じですし

そこが一番違和感というか、耐えられなかった部分です
今まで見てきたディズニー映画を侮辱してるようにさえ感じてしまいました

金金言いまくってた悪役もどうかと思うし、最後ブードゥーに処刑されるシーンは子供に見せていいのか?トラウマ物では?ブードゥーだから私はむしろ怖くて好きでしたが

レイが死んじゃうシーンも本当にグロい
まさかね?とは思ったけど、最後踏み潰されて終わりなの?あっけなさすぎる
夢を与えて欲しいのに、命は意外なほどにあっけないんだよとか、そんなことが伝えたいの?それならそれでいいけど、これはあまりにも雑すぎでは??ディズニーが伝えることじゃないですよねそれは

踏み潰されて
しんでしまって
葬式のシーン唖然
何を見せられてるんだ??
ディズニーでこんなパーティーメンバがあっさり死ぬなんてなかなかなくない??ですか?

でも、星になってエゥヴァンジェリンと結ばれた瞬間は唯一、一緒に見てた友達と喝采したシーン
本気で感動した
一番どうしようもないと思ってた恋が叶ったシーンだったから
この演出には度肝を抜きました

そこだけ好きです
かつきよ

かつきよ