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ウィンターズ・ボーンのharuのレビュー・感想・評価

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)
3.5
今日の晩御飯はリス肉のフライです。

アメリカのオザークに暮らすリーの元に、仮釈放中の父親が失踪したとの情報が入る。父が来週の裁判に出廷しなければ、保釈金の担保となっている家や森がすべて奪われてしまうことを知ったリーは、父親を探すため、どんどんやばい道へ。

アメリカの最底辺層とも言われるヒルビリーは、山奥で自分たちだけの閉鎖的な社会を形成している。ここでは誰もが貧困に苦しみ、犯罪も横行。つまり我々とは別世界の方々。ここで若干17歳のリーが、やむを得ない事情で大人たちにボコボコにされる話なんですが、正直マフィアより怖いです。まだ若いリーはこの土地の「掟」をすべて知らなかったが故に、怖いもの知らずでアクティブに動きまくる。一応忠告してくれる大人もいるっちゃいるんですが、誰もがとにかく「手を引け」としか言わず、言葉が足りなすぎてリーが納得できるわけもなく。優しいんだか厳しいんだかわからない人たちです。
この頃のジェニファー・ローレンスはちょっとぽっちゃり系でかわいいんですけど、とにかく男前!大黒柱の父親が失踪し、病気の母親(心の病で意思疎通すら不可能)や幼い弟と妹の面倒を一人で見なくてはならないという、17歳にして過酷すぎる現実!背負いすぎです。さらに大人の事情に首突っ込みすぎて、だいぶ痛い目に遭ったとしても、彼女の目力は決して揺るがない。強い、強すぎる。
リー含めこの地の女性陣は本当に強い。ラリってんのも、リス肉捌きにビビるのも、知らんぷりするのも、男の方。あのかわいいリーの幼い妹も、10年後にはショットガン片手にリス狩りに勤しんでたりして。
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