ガブポッシブル

マッド・シティのガブポッシブルのレビュー・感想・評価

マッド・シティ(1997年製作の映画)
3.5
博物館をリストラされた元警備員サム(ジョン・トラボルタ)は館長に再就職の交渉にいくが、持っていた散弾銃が暴発し、元同僚の警備員に当たってしまう。サムは図らずも館内にいた子供たちを人質にしてろう城することになる。偶然居合わせた落ち目のリポーター、マックス(ダスティン・ホフマン)は事情を聴き、サムの誠実さをTVを通して世間に伝えようとする。しかし、TV局は高視聴率を狙い、サムを悪人に仕立てようと情報操作を始める・・・・・。

ジョン・トラボルタは真面目で優しいのだが、短気な元警備員サム、ダスティ・ホフマンは人道主義者のリポーター、マックス。ちょっと意外なキャスティング。二人とも見事に好演している。
マックスの奮闘むなしく、TV局は高視聴率獲得のために情報操作して善人のサムを悪人に仕立て上げ、視聴者たちはそれを鵜呑みにしてしまう。どう考えてもサムの末路は逮捕か死であろう。だが俺はひょっとしたら大ドンデン返しかあってハッピーエンドになるのでは? と淡い期待を抱いた。残念ながらそれはかなわなかった。ラストでマックスがマスコミに叫ぶ。「わかってんのか、人殺しめ! 俺たちがサムを殺した! わかってんのか、人殺しども!」このセリフが本作の全てであろう。製作は1997年。すでに20年以上たっているが、メディアの主流がTVからネットに移りつつある現代でも、マスコミと視聴者たちの残酷さと愚かさは変わっていないことがよくわかる。