のんchan

やさしい嘘ののんchanのレビュー・感想・評価

やさしい嘘(2003年製作の映画)
4.2
85歳で映画デビューしたという、エステル・ゴランタン。巻末でのインタビューだけで涙が出そうになる。お人柄がなんとも言えずたおやかで、この作品に温かみがある事をそのインタビューだけで感じ取れる。
あんなお婆ちゃんになりたいなと思わせるエステルさんが、90歳を目前にして主演している今作は2作目。とても自然な仕草や表情が素晴らしい✨

ソ連から独立前後、経済的低迷が続いている小さな国グルジア。電気も水道もしょっちゅう止まってしまう、困窮国。そこで暮らす母娘3代のお話です。80代のエカおばあちゃんと、娘のマリーナ、そして孫のアダは、生活に疲れ果てながらもなんとか仲良く、たまに口喧嘩をしながら、お互いを優しく見守り、慈しみ合っている親子です。

エカおばあちゃんは優秀でフランス語が堪能。パリで暮らす独身の息子からの手紙を心待ちに生きている。背中も丸くなり、目もよく見えなくなり、足腰は覚束ない。
手紙は勉強好きで優秀なアダから読んでもらったり、代筆をしてもらったり。

ある日、1本の電話をマリーナが取り、弟が亡くなった事を知る。行く先短いエカにはその事実を伏せ、アダから叔父になりすましてエカ宛に手紙を書き続けてもらう...

7ヶ月も電話1本来ないので、マリーナとアダのいない時に、エカは亡くなった旦那さんの肩身のフランス文学書を全て売って、パリ行きのチケットを3人分購入し、愛する息子を訪ねる事にする。
そこで、真実を知るのだが、今度はエカが2人に『やさしい嘘』を付く...それがまた涙を誘うのです😢

まさにヨーロッパ映画です。退屈と思う人もいるかも知れない。でも、こ〜いう作品を観て心を洗う。それがやめられない映画鑑賞の醍醐味だもの。


私の特に気に入ったのは、遊園地の観覧者🎡に乗り、タバコ🚬を美味しそうに燻らす場面と、ネイル💅を塗る場面。少しパールが入った紫色💟とってもお洒落💟
私もネイルはもう20年程欠かさず続けているけれど、死ぬまで塗っていたいと思えたわ、超可愛い😍

優しさを求めてる方に特にオススメしたいです‼️
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