JTKの映画メモ

ジャイアンツのJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

ジャイアンツ(1956年製作の映画)
4.2
4Kだそうな。でも既に画質の粗いものはノイズは消せたとしても蘇りはしない。
というか黒澤映画もそうだが、子供の頃、ノイズだらけ台詞も何言っとるかわからん「七人の侍」観て、その魅力が減じるというとそんなことは全くなくて、優れたものの本質はそんな表層的なことではないと。
ほれ、チャーリー・パーカーの音楽なんぞはノイズだらけの悪音質なのに、ちゃんと伝わるのな。ホントに凄いものは、そういうものなんだ。

で、「ジャイアンツ」。
3時間半近くの大河ドラマ。さすがアメリカ映画の代表作と言ってもいいほどの作品なんで面白いわ飽きないわ。脚本見事。
ロック・ハドソンとエリザベス・テーラーの息子がデニス・ホッパーだったり。見所たくさん。
そしてジェームズ・ディーン。ええわー。何か雰囲気がThe Smithっぽいのだ。儚げでね。

「午前10時の映画祭」という素晴らしい企画は今年で最後らしい。ほんとうーに惜しい。
昔の名作を観る毎につくづく思う。優れた作品は劇場でみなきゃと。邦画の恋愛物なんてテレビでええんだわ、どうせ「中学聖日記(大好きで楽しみにしてるがw)」レベルなんだで。
日常と地続きの家での映画観賞ではなくてね、家を離れた映画館の暗闇で不特定多数の他人と共有する、ということが非日常的空間へとスイッチが入り、夢の世界へ。大袈裟に言うと仮初の死ですわね。

「午前10時の映画祭」観れるだけ観たいと思う。