いや、これは相当ビザールな世界観だよ。正しくティム・バートンにしか作り得ない、純正のアウトサイダーアート。ある意味『ジョーカー』以上にルサンチマン臭が漂う。
出てくるキャラクターが全員心に傷を持った世の中の端くればかり。異端の映画作家による異端のアメコミ映画…とでも言うか。
前作『バットマン』をよりダークでイビツにしたかのような映像美や独創的な美術、さらには人を食ったブラックユーモアなど、兎に角随所にティム・バートン印が生きている。総じてマニア向けな作品。
未だにカルト的人気があるのも頷ける究極の【フリークス】映画である。トッド・ブラウニングの後継者はやはりティム・バートン。本作を観る限り、そうとしか言えない。🐧🐱🦇