Omizu

スタア誕生のOmizuのレビュー・感想・評価

スタア誕生(1937年製作の映画)
4.8
【第10回アカデミー賞 原案賞受賞】
『民衆の敵』『牛泥棒』などのウィリアム・A・ウェルマン監督がジョージ・キューカー監督『栄光のハリウッド』を下敷きに製作した作品。『第七天国』などのジャネット・ゲイナーと『我等の生涯の最良の年』などのフレドリック・マーチ主演。

これはレディー・ガガ版の『アリー スター誕生』と同じくらい好きかも。

前半はスクリューボール・コメディのようにユーモアたっぷりなラブコメ的に楽しめるのだが、エスターがスターになってからのノーマンを演じるフレドリック・マーチが凄い!授賞式での完全にイっちゃってる目、復帰のチャンスをくれようとしたナイルズに強がる痛々しさ、エスターを抱きしめつつ夕日を眺め死を覚悟するあの表情…!観ていて辛く悲しかった。

二人の不器用な愛の世界を見事に体現する主演二人の演技が素晴らしいし、脚本や演出も実に効果的。最後のおばあちゃんの下りは余計だった気がするけど。

でも前半は大いに笑いつつ、中盤からは涙が止まらなかった。結末が分かっているからこそ切なくて苦しくてたまらなかった。
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