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シグナル〜月曜日のルカ〜のペンのレビュー・感想・評価

シグナル〜月曜日のルカ〜(2012年製作の映画)
4.0
田舎の映画館に夏休み限定でアルバイトとして入った青年と若き女性映写技師との恋。そして、ちょっとしたサスペンスを描くひと夏の物語。

本作の舞台となる映画館は、新潟県上越市にある「高田世界館」という日本最古級の映画館で撮影された。高田世界館では、夏期限定で本作を毎年上映している。今回、旅行も兼ねて高田世界館で『シグナル』を鑑賞してきた。

自分が今いる映画館が舞台の映画を観るという不思議?な体験。なんとも面白かった。途中、フィルムの不調で上映が2度中断されたが、それも今の時代貴重な体験。支配人らしき男性は大慌てで対応し、何度も謝罪していた。一方の観客である我々はまったく悪い気はせず、支配人さんの丁寧な仕事ぶりとその柔らかな人柄に感動してしまったほどだ。
(余談だが、劇中でも同じようなシーンがあるので、そこでも映画と現実がリンクしたような感覚になった)

上映終了後、支配人さんにお詫びとして返金対応か無料招待券を選ぶように言われたが、同席した妻と相談し、どちらも断った。こういう映画館には是非とも半永久的に続いていってほしいという気持ちがあったからだ。

次はいつ来れるか分からないが、また高田世界館でシグナルを観たいと思う。作品のレビューではなくなってしまったが、作品も劇場も自分にとって大切な存在になった。
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