るるびっち

今日限りの命のるるびっちのレビュー・感想・評価

今日限りの命(1933年製作の映画)
3.4
解る所と解らない所がある。
三角関係の男女。ヒロインを巡り、男二人が戦場で互いの度胸を試すように爆撃機と水雷艇に乗り込む。
乗り込んでいくうちに、彼女のことを超えて男同士がBLにも似た友情を育む。
ハワード・ホークスだからね、男同士で萌えてBL友情、解る解る。それがホークス。

解らないのはヒロインには弟がいるが、この弟とヒロイン(ジョーン・クロフォード)が姉弟愛を超えた、ちょっと近親相姦的な関係に見えること。
弟を見詰めるクロフォードの目が尋常じゃない。それに唇スレスレ横なのだが熱烈に弟にキスされ、「二回もキスしてくれるのね」と言う姉。おかしくないですか?
この分野はどっちかと言うとウィリアム・ワイラーでは? なんでホークス??

ワイラーがこの頃『この三人』でのレズビアン設定を変更したように(表現不可な時代)、弟との関係を伏せながら描いてるようなモヤモヤが残る。
そこが、いつものホークス映画の単純明朗と違う意味深な感じを思わせる。
言葉の裏にある意味を勘繰りたくなる。
これは原作のウィリアム・フォークナーのせいなのか?
フォークナー詳しくないから、よくわからん。

なんだか夾雑物を感じて、ホークスとしてはスッキリしない映画。
クロフォードが、誰に対しても意味深な目つきで見詰めるワンパターン演技だったのかな?? ナゾー(?0?)
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