YuukiImazu

キャビン・フィーバーのYuukiImazuのレビュー・感想・評価

キャビン・フィーバー(2002年製作の映画)
3.7
若者たちと人里離れた森の中の山小屋、という使い古された舞台設定は、さすがに面白味には欠ける。とは言え、恐怖の対象が殺人鬼や悪霊、モンスターではなく、未知の伝染病ってのが、このシチュエーションにぴったりとハマっとる。

病気を発症すると、肉体が腐り出して血液を撒き散らして死んでいく。姿なき殺人鬼に体内から蝕まれ、じわじわと時間をかけて死に至らしめる過程は息苦しく、登場人物を包む殺風景な景色が、重たく病んだムードの構築に一役買ってますね。

タイトルの『キャビン・フィーバー(=いらだち、疎外感、人恋しさ、密室恐怖症)』、という意味合いがよく表現されていたと思う。閉塞感漂う状況で猜疑心に苛まれる、そんな脅迫的な心理描写のパンチは弱かったかな。

ただ、その物足りなさを補うのが、癖のあるクレイジーな登場人物たち。特に、「パンケーキ、パンケーキ」と叫んだ後、スローモーションでアクロバティックなカンフーを見舞う少年が強烈。あまりに意味不明すぎて、俺の思考回路はショート寸前でしたわ。

そんなフェイクに過ぎない外連味たっぷりの登場人物達をはじめ、絶望的な状況でやぶれかぶれになりSEXをしだす若者たちの理解に苦しむ行動の数々、病気が悪化した男が血液を吐き散らして他人を地獄に道連れにする様にしろ、『訳わからん嫌〜な映画』だぜ。まぁ、それが本作の最高の褒め言葉なんやな。