らんらん

任侠列伝 男のらんらんのレビュー・感想・評価

任侠列伝 男(1971年製作の映画)
4.0
時は大正末、余命僅かの親分内田朝雄は跡目に鶴田浩二を指名して逝く
だがとうさん桜町弘子と兄弟分菅原謙次がデキてることを知った鶴田は、菅原の代わりに揉めていた事件の後始末に向かいムショ暮らし、さらには親分は菅原を跡目に指名したと告げるのだった
そして数年後出所した鶴田であったが、先代の方針とはかけはなれた組の様相に戸惑いながらも二代目を支えていこうとする、、、

1971年っていうともう任侠映画も末期ってイメージなんだけど、この作品はどストレートな任侠映画です
キャストも豪華で鶴田浩二、高倉健、藤純子の3ショット!さらには鶴田&健さんの共闘!
悪役陣も素晴らしくボスの遠藤辰雄(取り巻きに川谷拓三、楠本健二)
中ボスの天津敏、その配下の八名信夫、汐路章、曽根晴美のトリオ
その他、長門裕之、伊吹吾郎、藤山寛美
などなど錚々たる出演者による任侠映画の集大成!みたいな感すらしました

もうね、ストーリーとか流れは大体読める
でもこの出演者による様式美みたいな?それが良いんですよねー
親分内田朝雄は今際の際に鶴田に跡目を託す、そして娘と一緒になってくれと
鶴田の恩人長門裕之は今際の際に妹藤純子をもらってくれるようにと頼む
兄弟分菅原謙次は今際の際に鶴田に跡目を託す
いずれも鶴田は約束をするんだけど、結果的にはそれは果たされない
それにしてもみんな言いたいことはキッチリ言い残して逝くのは流石!w

高倉健の出番はかなり遅いです、1時間くらい経ってよくやく出て来ます
伊吹吾郎が健さんの妹と駆け落ちした過去があって、その妹さんが病気で今際の際に健さんに一目会って謝りたい!って願うの
でも健さんは会ってあげない、藤純子は血も涙もないやつだ!って非難するんだけど、その後死んだ妹さんの墓に参る姿はなかなか良いシーン

この作品見に行こうかどうかちょっと迷ってたんですが、やっぱり行ってよかったです!
劇中流れる鶴田浩二の台詞付きの歌もムードを盛り上げていて良いんですよねー
ラストの出入りのシーンで、カメラが揺れまくる臨場感も印象的
らんらん

らんらん