ヴェネツィア映画祭で金獅子賞を受賞した評価の高い作品だが今ひとつ。
主人公の女性の気持ちが理解できないので、なぜそのような行動をとるのかも分からず共感が出来ない。
抗日的な芝居を誘われてやるのは分かるが、いとも簡単に抗日活動に入っていく動機が「イケ面同級生を好きだった」では説得力が無い。
三年後にスパイ活動を再開するのはもっと理解不能。動機が見当たらない。
敵である男を愛してしまう、ってのもありきたり。
「心まで毒され~」なんてなんかそれっぽい台詞で説明しているけど「エッチにはまったんちゃうんかい!」とつっ込みたくなる設定。
ラストもなぜ薬を飲まなかったのか分からない。十時の鐘の音で終わらせたかったためと邪推してしまう。
悲劇なので重い雰囲気はあるが、基本ソープオペラ程度のストーリー。
見所は膨らんだほっぺたが浅田真央に似ているタン・ウェイの脱ぎっぷりのよさだろう。