姿三四郎のFancyDressのレビュー・感想・評価

黒澤の「姿三四郎」は、黒澤初監督作品である。なるほど、その後の黒澤映画に連なる要素が全てこの処女作にはある。

本作は、例えば黒澤最後のモノクロ作品「赤ひげ」と全く同じことを描いている。

しかし、「赤ひげ」が3時間あるのに対して本作は91分（91分が現存している最長版だが、元は、97分の作品。ちなみに、私が見たバージョンは79分）と短い分、「赤ひげ」よりスマートだ。

やはり、黒澤は単純だ。つまり、この処女作から娯楽を追求している。実に楽しい映画である。