このレビューはネタバレを含みます
印象としては、可もなく不可もなくといったところですかね。
まず、ジョナサン・モンゴメリを演じたクリストファー・メローニやジェフリー・ヒューバートを演じたブルース・ウィリス、ウェルズを演じたエイドリアン・グレニアーなどといった俳優陣の演技や存在感は申し分ないですし、登場人物らのキャラクター性も良く、それぞれの背景やドラマも描かれているので人物像も分かりやすい。そして、重厚感のあるBGMには緊張感を煽られ、今後の展開に期待を抱かざるを得なくなりましたし、終始目が離せませんでした。
だが、気軽に観る分には楽しめるものとなってはいるのだが、正直、物語が面白くありません。というのも本作は、FBI捜査官ジョナサン・モンゴメリの視点から事件の真相を追うだけで、犯人との心理戦やアクションもなく、結末を見るまでがただただ退屈。犯人側の視点やもう少し派手さが欲しかったですね。前文で触れた通り、登場人物らの背景が描かれてはいるのだが、身内の不幸ばかりで面白みに欠けますし、ネタバレ要素も含まれており、何のひねりもない単純な物語に"厚み"は出るかもしれないが、かえって"深み"が損なわれている印象ですかね。残念としか言いようがない。
あと、やはりオチが微妙ですね。無理やり幕を閉じたような、強引なラストに言葉を失いました。オススメは難しい作品ですね。
