のすけ

レインマンののすけのレビュー・感想・評価

レインマン(1988年製作の映画)
4.4
主人公のチャーリーは絶縁状態だった父が亡くなり、一人息子である自分に遺産が相続されると思っていたが、実は自閉症の兄が存在し、その兄に遺産が相続されることを知って兄を誘拐することから始まるロードムービー

チャーリーは新鋭の高級輸入車販売店の若い経営者
仕事はうまくいってなさそうだが、口八丁でとりあえずその場をしのいでる感じ
→後でわかる父と絶縁関係になった理由である高級車への憧れが影響として高級車の仕事してるのかな??

レイモンドは自閉症を抱えているがいわゆるサヴァンナ症候群でとてつもない記憶能力がある
→ダスティン・ホフマンの演技力に脱帽

気になる父の思い
Dr.ブルーナーは
「君のお父さんは愛情を表現するのが苦手だった」って言ってたし
車はチャーリーに相続してくれてるし
チャーリーのことを愛してないわけではなかったのだと思う
レイモンドに対しては言わずもがな、定期的に会っていて遺産のほぼ全てを相続していることからもちゃんと愛していたことがわかる
でも、チャーリーには伝わってなくて、チャーリーは家族の愛を知らないまま大人になってしまっていた

2人のロードムービー
空港、高速、雨の日のモーテル
田舎町、田舎の一軒家、カジノ
などを通りながらロサンゼルスまで車で向かう
この旅の数日間で
チャーリーはレイモンドのことを知り、2人が確かに兄弟であることを感じていく
その2人の関係の変化の描き方がバリーレヴィンソンはうまい
2人の関係の変化、お互いを知っていく過程を同じ場所の会話じゃなくて、いろんな出来事を通したりして見せるから飽きない
絵として面白い

そして最後の別れ
チャーリーとレイモンドは別れることになるが、今までの2人の旅が無駄なわけではなく、旅を通してチャーリーは家族の愛を取り戻す
これからのチャーリーの人生は大きく変わるんだろうと思わせるラスト
表上、チャーリーがレイモンドの世話をしているようで、レイモンドがチャーリーを支えていたのかもしれない
そう思った時、この映画の意味が大きく変わる

演出としては
2人が並んで歩くシーンはこの映画の看板にもなる名シーンだと思うし、服装や歩き方、喋り方で2人の個性は十分に発揮されてて
その特徴的なキャラクターがバディものとしてこの映画を面白くしてる
のすけ

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