たにたに

レインマンのたにたにのネタバレレビュー・内容・結末

レインマン(1988年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

【レインマンとは、兄を想う唄】

実業家として、失敗し、車を差し押さえられるチャーリー。
そんな中絶縁中の父親の突然の死去。
遺産相続人が自分ではない男へ渡ると弁護士より連絡が来る。

所在地を突き止め、会いに行くと障がい者施設へ通う見ず知らず男だった。その男は実の兄レイモンドであった。金の使い方もわからない男に300万ドルの大金が渡り、自分のローン返済のためにもどうにかこの金を手にしたいチャーリーは、レイモンドの保護者として認められ、遺産を受け取る権利を得ようと試みる。

無理やり病院からレイモンドを連れ去り、彼との距離を縮めようと努めるチャーリーだが、彼の自閉症から生まれる言動に耐えきれず精神科へと飛び込む。

レイモンドは病院で過ごすルーティンに縛られており、食べるもの、観るもの、着るもの、寝る時間などが決まっているのだ。

レイモンド「ズボンの下がおかしい」
チャーリー「俺の貸したパンツ履いてないのか?」
レイモンド「Kマートのパンツ、サイズは32(何十回と繰り返す)」
チャーリー「うるさい!俺がおかしくなる!パンツはパンツだ!!!!」

パンツはパンツだ…。
生きてて絶対言わない言葉だ。
笑いました🤣


チャーリーに外へ出され、そのルーティンをぶち壊されるものの、その世話をしているうちにレイモンドとチャーリーは心を通わせていく。



父の遺産が欲しいという動機が、チャーリーの落ち着きを取り戻しているように思いますが、2人での旅から確かに心を通わせるようにも見えます。
小さい頃に歌っていたレインマンという歌が、実はレイモンドという名前をチャーリーが聴き間違えたものとわかったとき、思い出には兄がいた、という家族の思い出をチャーリーに思い出させた。

レイモンドの記憶力を利用した、カジノでの成功は、確かに金の匂いを嗅ぎとったチャーリーの下心ではありますが、その夜のダンスレクチャーは兄のいる私にとってはかなり衝撃的で、距離感の掴み方に憧れすら感じました。

兄貴との思い出は本当に小さい頃のことしかなくて、正直おじさんになってから、一緒に"遊ぶ"彼らが輝かしく見えました。


金も大事だが、
家族愛にも気づけたチャーリーの未来に凄まじくハッピーエンドを感じました。
たにたに

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