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八つ墓村のharuのレビュー・感想・評価

八つ墓村(1977年製作の映画)
4.0
戦後最悪の大虐殺事件と言われる「津山三十人殺し」をモチーフとした、横溝正史原作の作品。

山崎努が頭に二本のライトをぶっ刺して、猟銃と日本刀で村人を惨殺しまくるシーンと、「たたりじゃ〜」が有名過ぎて、八つ墓村知ってるけど内容は実はよく知らないという人が多いであろうことは容易に想像できる。

全ての根源は、戦国時代に村人たちの先祖が犯した不義理。
それによって殺された落ち武者たちの祟りであると言われてきた。
現代でなお続く変死事件は、果たして本当に祟りなのか。
それとも他に真実が隠されているのか。


その謎に立ち向かうは、みんな大好き「金田一耕助」。それも意外や意外、渥美清ver.の金田一耕助。
和服じゃなくて洋服着ている金田一耕助。
電車に乗ってバスに乗って街を闊歩する金田一耕助。
最初は違和感しかなかったが、いつのまにかどっぷりハマってしまった。

日本昔ばなし感をたっぷり醸し出した老婆役の市原悦子が、当時41歳という事実にも驚かされた。



全体的にホラー要素を取り上げられがちだが、ミステリーとして推理しながらの視聴も十分楽しめる。

静と動のメリハリが効いた演出のおかげか、150分超という長尺も特に気にならず。終始大満足の作品だった。
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