このレビューはネタバレを含みます
勧められて。
色々とやばい映画。重い、暗い。
実際、ピアノやってる子の母親って必要以上に干渉的な母親が多いからリアル。
エリカが得意とするシューベルトとシューマン。正反対やんと思ったけど、見終わってみて、エリカの二面性をよくあらわしてると思った。
最初の方にテレビから「男が〜女が〜」っていうフェミニズム感のあるセリフがきこえて、最後の方でも母親が使ってる。ピアニストに女性冠詞をつけたタイトルからしても、男性性と女性性が感じられる作品。
エリカの異常性癖が明らかになってから話がどんどんやばくなっていく。
嫉妬をして生徒の手を傷つける場面って色んな嫉妬が混ざり合ってて複雑。。女として、教師として、ピアニストとして。
嫉妬だけじゃなく救い出したい気持ちもあったんじゃないかな、ていうかあってほしい。
全てを犠牲にしてるのは母親じゃなくて娘でしょうってところに本音が垣間見えた。精神的に弱いからいつかきっと壊れる、自分みたいに。って
最後の場面で、怪我した生徒は回復して生徒の母親と自分の母親と一緒にホールの中に入っていくし、ワルターは何もなかったように振舞って中に入っていくし、どこにも救いがない。
あの表情が忘れられない
でも、ボロクソ言われてた男の子は先生のシューベルトを聴くために演奏会にきてるし、生徒に慕われ尊敬されてるんだなぁと。そこだけはピアニストとして救いとなるはず。