こまち

ピアニストのこまちのレビュー・感想・評価

ピアニスト(2001年製作の映画)
3.4
「自らの狂気を悟り最後の一瞬正気にしがみつく
それこそ完全な狂気に至る直前の自己喪失よ」

エリカの行動が理解不能すぎてついていけない。

エリカは一体何を望んでるんだろう。
極端なシューベルト、醜いシューベルトにこだわる理由はなんなんだろう。
少なくともエリカは超・極端な女だ。
ひどく抑圧されてる。
愛してくれる人に服従したいのかな。

長年隠し持ってきた願望をワルターに打ち明けて拒絶された夜、自分を罵る母親に「愛してる」と泣き叫ぶエリカ。
痛々しくてつらかった。息苦しかった。
彼女は本当に魂の底から苦しんでると思った。

エリカの愛、ワルターの愛、母の愛。
みんなわからない。
みんな狂気をはらんでる。

しかし愛も狂気も歪んだ気持ちもぶつけてしまえて、ピアノって、いいよね。
こまち

こまち