ずどこんちょ

ピアニストのずどこんちょのレビュー・感想・評価

ピアニスト(2001年製作の映画)
2.5
カンヌ国際映画祭で3つの賞を受賞したそうですけど、そう言われると「変態」が意味を持って見えてくるから不思議です。
エリカの抑圧された性欲も元を質せば、母の過干渉によるものでした。
エリカが屈折した性欲を持ってしまったことにより、羞恥心で傷つけられたワルターは豹変、事態はとんでもない方向へと転がっていきます。
親の干渉が時に子供の意思表示を抑圧し、性癖をねじ曲げて解放感を高め、粘着的な愛が生まれて、さらに事件を呼ぶ。そう考えると、世間で広がるストーカー事件も、そのうちの何件かは親の養育状況に問題があるのかも知れない…。
さすがはカンヌ受賞作品。考えれば考えるほど深みに入っていきますね。