ふじい

銀河ヒッチハイク・ガイドのふじいのネタバレレビュー・内容・結末

銀河ヒッチハイク・ガイド(2005年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

「さようなら、魚をありがとう」の圧巻のオープニング、立ち退き要求される主人公の家と銀河バイパス建設のために立ち退き要求される地球、音楽にぴったり合わせて地上から宇宙まで引いていくカメラ、爆発する地球、はい最高の幕開け!!!

地球が無くなっちゃうという絶望的な冒頭なのに一貫してあっけらかんとした色味でぐいぐい進んでいく気持ち良さ。
悩んだり辛くなってしまう部分がほとんどないまま、あんな冒頭からちゃんとハッピーエンディングに持ってこられるところにSFの凄まじい力を感じる。


コミカルでシニカルでファニーなセリフ回しと、淡々としたナレーションの相性が抜群!
「人間は三番目に賢い」という精神、すっかり信じてしまっている。冒頭のイルカから始まったその言葉が、ちゃんと伏線として最後に回収される気持ち良さ。今でもすっかり人間は三番目だと思ってしまっている。

現代の視点でも全く古くさくないガイドのインターフェースや、劇中に登場する様々な生き物や超鬱型ロボットマーヴィンなど、デザインとしても美しかったり面白いものばかりで、見れば見るほど好奇心が湧いて出てくるような作品で、今のところ人生のベスト映画。


個人的に一番好きなシーンは、追尾ミサイルに追われている最中に自動運転の宇宙船に対して「なんとかして!」と声をかけたら「かしこまりました!」とハンドルが出てくるシーン。
ふじい

ふじい