ちゃーはん

カーズのちゃーはんのレビュー・感想・評価

カーズ(2006年製作の映画)
4.7
失ったもの。
生きていけばいくほど、失っていくものがある。失わないと得られないものが多すぎるのも一つ。等価交換の考え方こそ真理だという見方もある。

失ったものを取り戻そうとすると、取り戻すことでまた失う。表裏一体。本当は失っていないのかもしれない。得たもののことを考えると。

ルート66。失われた道。道があるところには、ドラマがある。失った道で、マックィーンが得たもの。失った栄光を取り戻したホーネット。マックィーンが優勝を失って得た心。

そのすべてが、美しい人の歴史や人生観を表している。生きていればたくさんある決断の時。生きていればたくさんあるつらいことやたのしいこと。生きていればたくさんある心の変容。

人ではなく、これらを車で描いたラセターにCGアニメーションの細やかさを含めて、感服でした。
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