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ピープルvsジョージ・ルーカスのkouのレビュー・感想・評価

3.5
《やっぱりSWが好き》
今年の終わり、スターウォーズの最新作が公開された。見終わった後の自分の感想と、周りの賛否両論具合もあり、これほどまでに、映画を語るうえで面倒くさい映画ってあっただろうかと考える。それほどまでに熱狂的で、人々の心を奪った映画、それこそがスターウォーズなのだ。

今作を見ると、映画という芸術作品がどこまで創作者の物なのかということについて考えさせられる。旧三部作に魅せられた多くの人々は、ジョージ・ルーカスの改変を嫌がり、映画を愛するが故に監督への複雑な感情を募らせていく。新三部作への不満は募り、次第にスターウォーズを叩くほうへ向かっていく。

ファンたちの葛藤は見ていてとても面白い。特にジャージャーを散々に言う場面や、ミディ=クロリアンという今や無い物になった設定。エピソード1が公開された時の様子などは本当に面白い。面白いが、見ていて共感してしまい、一緒に怒っていたりする。ルーカスが自分の思い通りにしようとしたシリーズは、いつしかファンとの乖離が生まれていくのだ。それでも、最終的にはやっぱりSWが好き、というなんだか泣かせる内容でもある。

そして、今作の5年後、プリクエル3部作の後、完全にジョージ・ルーカスの手を離れたSW新シリーズがスタートした。そしてその最新作であるep7もep8も、またプリクエルとは別の新しい波紋を呼んでいる。僕自身もたくさんたくさん色んなことを言いたい部分があるが、やっぱりそれでも、好きなんだよなスターウォーズは。ということしみじみ思わされるドキュメンタリー映画だった。
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