このレビューはネタバレを含みます
追求したいことがいっぱいあるのに、結局は自分の楽園は自分が信じる己のみということだ
バッドエンドなのにグッドエンド、全ての善悪は対極であり、表裏一体であるということ
人間が人間である限り、人間は孤独からは逃れられないのに繋がりを、称賛を、富を求めずにはいられない
これを永遠の愛の物語とするのであればバッドエンドになるのだろうけど、真の自分が信じる芸術の物語であるとするのであればあまりにもドープな結末すぎるんだよな
ベルリンの壁が崩壊した時のヘドウィグの孤独は、人間が真の自由を得る時は皆孤独であり、人間である限り完璧という概念は存在しないことを再認識させられた
結局自分たちが権力者となった時に、人間は快楽を知りすぎて己を見失ってしまうわけだな、、、
それでも人間は理想を追い求めるし、それでいて理想と現実のギャップに怒りを感じ、それをアングリーインチって表現するのはとてもエンターテイメント
誰よりもロマンチストでロックでどこまでもエンターテイナーなヘドウィグに頭があがらん