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殯の森のmのレビュー・感想・評価

殯の森(2007年製作の映画)
3.0

尾野真千子良い。
茶畑で、尾野真千子を若かりし日の妻と重ねて鬼ごっこするシーンからスイカ食べるまでのくだりはせつなくて良かった。しかもちょっとエロティッシュだった気がする。

しかしやはり監督とは気が合わない……こういう類の映画に全く共感や感動を覚えないので、自分はゲス人間ではないかと疑わされるこの錯覚感が嫌だ。

主役の俳優さんとか、筋肉とか身のこなし方とか、ほんとはイケイケやんって思って、痴呆の老人には全然思えなかった。
遭難した時に電波がなくなって、尾野真千子が「一緒に風にお祈りして!」って携帯を空にかざしてるけど、いや遭難してそんな台詞言えないやろ(笑)ってもうコメディだった。

人物設定、関係性とかは良かったなあと思うんだけど……
河瀬監督、是枝監督、そういう系の監督って大体森で遭難するか失踪するよな……って思ってしまった……
新手の小津映画みたいに、全部パラレルワールドみたいな感じを狙うなら、もはや小津くらい迷宮いりにして欲しい。同じ俳優を配役だけ変えて、同じようなストーリーで撮り続ける、あそこまで行くと面白い。監督の壮大な遊びって感じがして好き。

しかし監督の求める人間の美しそうな部分だけ切り取っていく感じ、好きになれないな……
これはどの作品みてもきっと気が合わないのだろうとおもった。
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