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殯の森のmiのレビュー・感想・評価

殯の森(2007年製作の映画)
3.2
『殯(もがり)』とは、敬う人の死を惜しみ、しのぶ時間の事。また、その場所の意。
語源に「喪あがり」喪があける意味と劇中にあった。

奈良を舞台に、家族を喪った二人の登場人物(認知症の老人と女性介護士)
のふれあいを通し、人間の生と死を描いた作品。

素晴らしい日本の景色、配色。
風や匂いを感じる撮影法。
素人とは思えぬ演技力。
フィクションとドキュメンタリーの狭間を描いている。
だからこそ、あの音声がまたいいのかもしれないが、
正直、終始聞き取る行為で現実の自分の日常に 引き戻されてしまった。

難しく、深い作品。
歳を重ねるごとに、幾度と観るべき作品だと思った。
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