KJ

ハリー・ポッターと賢者の石のKJのレビュー・感想・評価

4.4
そうか、書いてなかったのか。
当たり前のように書いたと思っていたハリポタレビュー。
思い込みとは恐ろしいね。

ハリーポッターシリーズはあと7本あるけど、これしか書きません。
過去作のシリーズものはだいたいそうしてるし。

さほど思い入れがないかと言われたら、冗談じゃない。
映画公開より前に全部ハードカバーで読んだ。

そもそもファンタジー映画が大好きで映画を観始めたようなものだ。

一作目、『賢者の石』は、設定とホグワーツと、名前を呼んではいけないあの人ことヴォルデモートをちょいと出しただけで、どう展開していくのかわからない。
『秘密の部屋』で、亡くした両親と自分の過去に触れ、敵が社会や学校にも入り込んでいたり、思わぬ味方もいることを知る。
『アズカバンの囚人』では、あのシリウス・ブラックが登場する。彼はカッコいいし、ハリーにとってかなり重要な人物なのに、表立って行動できないので、不死鳥の騎士団のバックアップくらいしかできない上に、後に従姉妹のベラトリクスに殺される悲しいキャラ。ちなみにマルフォイ家も親戚。
ベラトリクスに関わらず、死食い人はだいたい純血主義だが、ヴォルデモートこと、トム・リドルが混血だったことを知っていた死食い人はほとんどいなかったんじゃなかろうか?トム・リドル自身が過去を抹殺した理由もそこにある。

このペースで書いてたら大変なことになる。物語は続いていくにつれて登場人物も関係性も倍々にふくれていくからだ。
特にこのハリーポッターシリーズはそう。
でも少しだけ『不死鳥の騎士団』に関して言うと、ウィーズリーの双子の放校シーンは、小説版のほうがハデで楽しかった。

『謎のプリンス』ことセブルス・スネイプ。最初から最後まで限りなく死食い人っぽく、ハリーに嫌われるようなことばかりしていたのに、何故かダンブルドアだけは終始セブルス・スネイプを信用しきっていた。
しかしダンブルドアが己の死までスネイプに任せたことによって、ヴォルデモートの嫌疑を払拭することに成功した彼の二重スパイの動機には涙が出る。
リリーの息子、憎きジェームズの面影残るハリーを守るためというよりはリリーを殺したヴォルデモートを許せなかったんだろうが、このシリーズで最も愛情深かったのはスネイプではないだろうか。

ちなみに予言によって悪の帝王を倒すものという出生条件を満たしていたのはハリーとネビル・ロングボトムだったが、そのせいでネビルの両親はベラトリクスに拷問され廃人になっている。
だけどこの予言は結果的に条件を満たしていた二人両方に当てはまった。ネビルは子供の頃、薬草学が得意なだけの鈍臭いデブだったが、後半は主要メンバーに入っていて、最後にグリフィンドールの剣でナギニってデカい蛇で最後の分霊箱を破壊した。
ヴォルデモートの最後はハリーを攻撃した際の魔法の反射だが、実質的にはナギニを殺したことが決定打なので、ネビルの功績はスネイプくらいにでかい。

もうどこまで書いたらいいかわからないからこのへんで締めるが、映画版ハリーポッターで一番好きなキャラクターはミネルバ・マクゴナガル先生だ。
初めて箒に乗ったハリーの動きを見て、「シーカーを見つけたわ!」とクィディッチの選手にスカウトした判断の速さだったり、ホグワーツの戦争時、石像のガーディアンを発動させた時の「一度やってみたかったのよ」とモリーに言う時の茶目っ気が渋い。

あと、ハーマイオニー・グレンジャーことエマ・ワトソンの伸び代がエグい。ダンスパーティ時のロンのセリフ。
「おい、あれ誰だ?」
が、マジで「あれ誰?」というレベルで綺麗で、少女時代にオーディションで彼女の伸び代を見初めていたとしたら審査した人の眼力(がんりき)を褒めねばなるまいよ。
KJ

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