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ポテチのjiroのレビュー・感想・評価

ポテチ(2012年製作の映画)
4.1
母ちゃんこんな俺でごめんな。

誕生日も生まれた病院も同じ尾崎みたいに野球の能力もないし、パッとしない駄目息子だけど。

母ちゃん、俺と違って尾崎ってほんとすごいよな。甲子園でホームラン5本打ったし、今は控えだけどいつ来るか分からない出番に備えて毎日毎日努力してるんだ。

母ちゃんも尾崎みたいな息子がいたら幸せだったよね。でも、世の中無理なものばかりなんだ。生まれたときから、母ちゃんと僕は万有引力で強く引かれあってるんだ。

人生選択を間違えることもある。でもそれで良かったなんて事もきっとある。

母ちゃんこんな俺でごめんな。
でもこの運命に負けずに強く生きていくから。

ポエム風のレビューになってしまいましたが、68分という短い時間の中に様々な仕掛けが施されていて、また台詞一つ一つに深みがあって、ポテチというくだけた題名からは想像がつかない程、濃密だった。

この場面今村はこういう感情だったんだと、彼の心情をなぞりながら2回目を観ると、面白い。

大森南朋が渋いええ男でした。
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