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私の中のもうひとりの私の白のレビュー・感想・評価

私の中のもうひとりの私(1989年製作の映画)
3.5
無意識の内に潜在していた自己否定と惰性に無抵抗な態度。それらが悪意を込めて象徴的に外在化された分身としての彼女。希望に対する諦感が顕現し、顧みるという行為が却って過去を、未来を、現存する今を暗くする。Gymnopediesとmahler symphony 4が醸す儘ならなさが、劇的に展開する物語のテンポを一々落ち着かせようとする。
「歴史家にも過去を振り返ってはいけないときがある。」
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