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クリスティーンのtjZeroのレビュー・感想・評価

クリスティーン(1983年製作の映画)
4.0
いじめられっ子の高校生アーニーは、廃車寸前のヴィンテージ・カー”クリスティーン”を手に入れるのだが、関係者が次々に事故死する呪われたクルマだった…。

スティーヴン・キング原作と聞いて「映画化にはいいのも悪いのもあるからなあ」と不安だったが、監督がジョン・カーペンターとわかって期待がふくらんだ。

主役と言っていいこのクルマ、女性名が付いている通り、まさに”女”。
・『マイ・フェア・レディ』や『プリティ・ウーマン』のように、アーニーは”彼女”を磨き上げて(整備して)美女に変えていく。
・その結果、アーニーの方もどんどんイケメンになっていき、ニンゲンのカノジョも出来る。
・クリスティーンがカノジョに嫉妬して、三角関係のようになる。
・不良少年たちがクリスティーンを破壊する場面は、まるでレイプされているかのような痛々しさがある。

…このように、ティーンの男子が持つ女性に対する憧れや恐れをうまくホラーに転化している。
こうしたエッセンスはキングの原作にもあったけれど、カーペンターは巧みに抽出して効果的に映像化。

『激突!』や『ベイビー・ドライバー』なんかもそうだったけど、欧米の人たちってクルマに対する思い入れというか、擬人化が我々よりも強い気がする。
東洋では「自然物に魂が宿る」って考え方があるけど、西洋では機械に宿るんだろうか?
そんな観点でいろんな邦画や洋画を観直してみると、また新たな発見があるのかも…って思った。