サイコスリラー。
主要な演技者が全てはまり役。
アンソニー・ホプキンスが演じるレクターは、ドクターの肩書きを持つだけに知的。
しかし狂気さが滲み出るその言動に、観ていて緊張感が走る。
なんと言ってもあの「眼」。
その視線で何も語らずとも怖さが出る。
それは彼が過去に犯した犯罪に、説得力を持たせる。
また、ジョディ・フォスターが演じるクラリスも素晴らしい。
頭が良く、美人で陽の当たる位置にいながら、過去にトラウマを持っている。
また男社会の中での女性特有の生き辛さや、苦しみも抱えている。
クラリスも、また影に惹き寄せられる主人公でもある。
その単純に正義のヒーローでは無い奥深さを、ジョディ・フォスターは演じていた。
その為、レクター教授とクラリスの対面での対話は、屈指した愛情のようなものがお互いに垣間みられた。
幕引きも見事!
スリラーとしても秀逸だった。
再観だったにも関わらず、鳥肌がたつ。