このレビューはネタバレを含みます
最高。
その一文字に尽きる名作だ。見る前から知人に素晴らしい作品だと聞いていたが、その期待をはるかに超えた作品だった。
美しく小柄ながらも胸に強さを秘めた主人公クラリスと、精神科医ハンニバル=レクターの初対面のシーンで私はおもわず笑ってしまった。だって棒立ちで登場ですよ。主人公クラリスも「え?このおっちゃん?」って思ったに違いないだろう。しかし、話を進めていくと、このヌーンと後ろに文字が付いていそうな登場をしたおっちゃんが、なかなかのキレものだと肌で、空気で感じることとなる。
特にハンニバル=レクターの眼力。クラリスを通して、自分までも見詰められている気分になるほどだった。
エンドロールが流れ始めても尚、ワクワクが尽きなかった。これからハンニバルはドクターを殺すのか。殺害方法は?殺害場所は?どうやって追い詰める?
言葉で人を殺せるハンニバル=レクターならば、いくらでも殺害のシチュエーションが考えられる。エンドロールでドクターをどう殺すのかを描かず、見たものの想像力に任せる最後が、また素晴らしかった。