ジャロピー

羊たちの沈黙のジャロピーのネタバレレビュー・内容・結末

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

猟奇連続殺人鬼を逮捕するために、収監されている「もっとヤベー奴」に捜査協力を依頼し、そいつとの「面談」を通して犯人に迫る…という今ではお馴染みのフォーマットを完成させた金字塔。
また、アンソニー・ホプキンス演じるレクター博士は、サイコパスキャラクターのお手本として多大な影響を与えた(と思う)。

■良かった点
・演出がヤバい
レクター博士「その絵かい?ベルベディアだよ、フィレンツェだけどね」。映画の冒頭、クラリスとレクター博士のファーストコンタクトでのレクター博士のセリフ。初見ではスルーしてたけど、クライマックスで犯人のアジトがある町が「ベルベディア」。気づいた時に鳥肌。クラリスは全く気がついてない(というか覚えてないだろうな)演出がクール。
また、クラリスは常に周囲の男の視線を浴びている。ある男は色目を使い、ある男はチラ見、この「男社会の中の女」という何気ない演出が素晴らしく、犯人逮捕への手がかりでもある「意図せず目で追いかけてしまう」ことにリンクする。

・主演陣の演技
アンソニー・ホプキンスのほとんど瞬きをしない演技、ジョディ・フォスターの芯の強さと汚れのない美しさ。テッド・レヴィン(殺人鬼役)のジェンダーに問題を抱えた男のサイコな演技。
はまり役とはこのこと。

■気になった点
・ストーリー上の都合?
訓練生が実際の事件を任されることは、おそらく無い。
クラリスを追い返したレクターが「他の囚人が失礼を働いた」という理由だけで手のひら返しで倉庫の場所を教えるシーンはストーリーの都合としか思えない。
レクターはペン先をどうやって手に入れた?
レクターの脱出時の細工は一人では無理では?
など、細かいところに?がある。
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